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アパート売却の取得費について

2022年07月15日更新

アパート売却の取得費について
アパート売却の取得費について

前回コラム『アパート売却 税金』でも少し触れた譲渡所得税の取得費や譲渡費用について今回はもう少し詳しくご紹介していきたいと思います。

取得費や譲渡費用などを事前に把握しておくことで、できる限り経費計上しておかなければ、折角アパートマンションを高く売却ができて喜んでいたのも束の間、想定額の税金を支払う羽目になってしまいます。

ぜひ売却時の知識として身に着けてもらえればと思います。

土地

アパート売却の取得費について
アパート売却の取得費について
譲渡収入から差し引きことができる取得費
  1. 土地購入代金
  2. 仲介手数料
  3. 売買契約書の印紙代
  4. 登録免許税及びその他の登記費用
  5. 不動産取得税
  6. 購入の為の測量費
  7. 売買契約をするための電話代・交通費
  8. 建付け地土地を購入した場合の居住者の立ち退き費用と建物解体費
  9. 購入後、下水道を敷設するなどの設備費
  10. 購入後、擁壁をつくるなどの土地改良費

※注 3.~7.を事業所得・不動産所得の計算をするときに経費に算入したものは除く

差し引きできないもの
  1. 固定資産税都市計画税
  2. 借入金の利息(毎年の事業所得計算の時に経費計上してなければ売却時に差し引きできる)
  3. 所有している間の雑草の草刈り費用などの維持管理費

建物

アパート売却の取得費について
アパート売却の取得費について
譲渡収入から差し引きことができる取得費
  1. 建物購入代金(請負工事費)
  2. 仲介手数料
  3. 売買契約書の印紙代
  4. 登録免許税及びその他の登記費用
  5. 不動産取得税
  6. 売買契約をするための電話代・交通費
  7. ※注)3.~6.を事業所得・不動産所得の計算をするときに経費に算入したものは除く
  8. 新築で建てた場合は、設計料・確認申請料

※注)アパートマンションは毎年事業所得等の計算の時に減価償却を必要経費として算入しているため、今までの減価償却分を1)の建物購入代金(請負工事費)から差し引かなければならない。

減価償却費計算式(例)
減価償却費=物件の取得費×0.9×償却率×経過年数(築年数)

※アパートマンション用の償却率は取得時期や旧定額法や旧定率法により異なります。

差し引きできないもの
  1. 固定資産税都市計画税
  2. 借入金の利息(毎年の事業所得計算の時に経費計上してなければ売却時に差し引きできる)
  3. 所有している間の保守管理費や通常の修繕費用

また上記は購入時の費用であり、譲渡時に必要な費用も経費計上が可能なものがあります。いわゆる『譲渡費用』というもので、こちらも譲渡収入から差し引くことができます。

譲渡費用
  1. 仲介手数料
  2. 売買契約書の印紙代
  3. 売却時のための広告料
  4. 売却の為の測量費
  5. 売却交渉のための電話代・交通費

取得費を引き継ぐ

相続、遺贈、贈与により取得したアパートマンションは被相続人や贈与者が取得した価格を引き継いで取得費を算出することができます。


取得費が不明な場合及び証明方法

アパート売却の取得費について
アパート売却の取得費について

前回コラム『アパート売却 税金』でも重複するところではありますが、この取得費を証明するには土地の売買契約書、建物の請負契約書(売買契約書)、領収証などが必要になります。これがない場合には、売却代金の5%を取得費とすることができます

土地建物 取得費不明(証明できない場合) 土地・建物売買代金×5%=土地建物取得費
土地のみ 取得費不明(証明できない場合) 建物取得費+土地売買代金×5%=土地建物取得費

以上のように、アパートマンションの譲渡所得税の申告の際に必要な取得費及び譲渡費用を纏めさせて頂きました。

また、アパートマンション売却した際には、引き渡し年の翌年に管轄の税務署で確定申告をおこなう必要があります。

期限内に申告しないと追徴課税や延滞税などかかってしまいますので、忘れずに必ず早めに手続きを済ませ下さい。

もしもご売却をご検討されているようであれば、アパートマンション売買の知識と経験が豊富な株式会社リブロへぜひ一度ご相談下さいませ。


スタッフ
この記事を書いてる人

赤堀 英立(リブロ・アセット株式会社代表取締役)

静岡市内で不動産業を経験し同社代表に就任。
テーマは「住まう人と不動産。地方から始める地域改革。」

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